月別アーカイブ: 2017年2月

MBAの効果~MBAプログラム修了後

Indiana University (Kelley School of Business)でのMBAプログラムが修了し3か月が経ちました。
5年前から受験と入学後の猛勉強の日々が続き、それほど振り返る機会がありませんでしたが、
個人として膨大なコストを掛けたこともあるので、忘れないうちに一度振り返りしておこうと思います。

また、これからMBAを目指す20代後半の受験生の方とも話す機会がありますが、どうしてもGMATや受験対策に追われるため、卒業後に得られるものやMBAの効果というものはやはり掴みきれない面があるかなと思います。あくまで一例として記載しておければと思います。

MBAでかかったコスト:
【入学後】 695万円
・授業料 51単位×$1000/単位(一部免除適用)=$51,000 (566万円@ 1ドル111円)
・授業での渡航費用: 米国3回 約90万円 + 中国1回 12万円 合計102万円
・教科書・雑費: 16冊 12万円(送料含む)
・ビザ・渡航準備費用: 15万円
【受験対策】 116万円
・GMAT・TOEFL受験:50万円
・GMAT予備校:30万円
・カウンセリング:36万円

トータルコスト:約811万円
*仕事を継続しながら入学することができたため、基本的には機会ロスはなかったとする
*学習時間はコストに換算しない

感想:私立トップスクールのような1,2千万円以上を超える出費にはなりませんでしたが、やはりトータルで見ると大きいですね。入社後から入学時点での貯蓄の2/3が消えました。とはいえ、仕事を辞めて留学していたら2年分の収入が無かったことを考えると、両立が厳しかったとはいえ、Online MBAにしておいてまだ助かったとは思います。受験時点ではもっと戦略的に受験計画を立てられればTOEFL/GMATの乱受験なくもう少し抑えられたかなとも反省。

MBAの効果:
年収:58%上昇 *前職で現年齢まで働いた想定のモデル賃金と現在の実年棒で比較
基本的にMBAランキング等で比較用に多く見られるとおり、数字で計れる効果というのはサラリーくらいしかないです。私の場合、日系企業からMBAに理解のある外資系企業に転職できたのが大きいですが、結果的にMBAプログラムで得た分析やオペレーション、プロジェクトマネジメントの知識を活かし、プロジェクトの成功を収められたことで入社後も上昇したため全体として大幅上昇となりました。
結果、上記で算出したMBA費用もサラリー上昇分を元に2年弱で回収できる計算となるため金銭面では投資として成功だったと言えそうです。

知識:クラスによってバラつきもあったと感じますが総じて幅広い知識を身に付けることができたと感じています。1年次前半は正直基本的な部分が多く、若干物足りない面もありましたが後半以降は内容も濃かったと感じます。その中でも大きかったのは多くの授業に含まれるディスカッションで、多種な業種にる同級生たちのユニークな経験や考え方に触れることができたのが良かったと感じています。

ネットワーキング:Online MBAの場合、やはりFull-time MBAに比べてネットワーキングの機会は少なかったかなと感じます。それでも多くの授業でチーム形式を採用している点や特に3回参加したブルーミントンでの現地授業ではチームプロジェクトもあり、多くのチームメイトと繋がることができたと感じます。

英語力:受験を通してTOEFLスコア100やGMAT710など全体的に上がったと思いますが入学後はオンラインなのでほとんど上達していません。ここがFull-timeとの大きな差かもしれませんが引き続き別に勉強していく必要がありそうです。

全体として
年収など数字で確認できる効果もありますが、MBAの場合はやはり通常は得られない経験を2年間に凝縮して得ることが出来ることかなと思います。私の場合はOnline MBAであったためFull-timeで得られる経験とは少し異なると思いますが、海外のクラスメイトと一つのトピックについて激論したり、米国・中国現地でのプロジェクトや企業見学等、学生として世界情勢やビジネス界を生で見ることができた経験は一生の財産になったと感じます。もちろん、受験から入学、そして修了までプライベートや家族、また時には仕事での時間を割き投資することにはなるため長期間に渡る見えないコストも大きいですが、それでも振り返ってみるとMBAプログラムで学ぶという決断をして良かったと感じています。

社会人博士課程へ合格

KelleyからMBAの学位も届き、修了の実感と余韻が冷めやらぬ中ですが
本日、筑波大学大学院のビジネス科学研究科博士課程への入試合格と4月からの入学が決まりました。
唐突な報告になってしまいますが、秋口のMBAプログラム終盤からその修了後を考えるようになり、さらに先を目指したいと考えるようになりました。整理すると、

①単純に研究を続けたい
最も大きい部分はこれかなと思います。MBAプログラムでも卒業プロジェクトを通して、文献調査や自身で仮説を立てた検証、最終提案を作成するというプロセスは経験しましたが、今後はより自身の領域を深めつつ、高い専門性を身に付けたいと考えるようになりました。

②発信をしていく
MBAという一つのキャリアを通して目標としていたGlobal企業への転職、その後仕事でも成果を出せ、ある意味ビジネスパーソンとして一つの節目に来たと考えています(もちろん30代中盤でまだまだ自社で学ぶことが多い若造ではありますが…)。これまでの自身への投資に留まらず、これまでの日系・外資系企業、米国MBAでの経験を自社だけでなく、より広い範囲で業界や若いビジネスパーソンへ発信していきたいと感じるようになった。

ということかな、と考えています。といっても大学を探し始めたのが12月中旬、統計のビジネス応用に強いと言われる筑波大学に決めたものの出願が1月初旬だったため、約半月で研究アイデア捻出、研究計画書作成と慌ただしい年末年始でした(博士課程のため6ページ分の詳細な研究計画が必要)。その後今月初旬に口述試験(研究計画の発表)があり、何とか無事に通過することができたようです。
博士課程は基本的に研究が中心のため、MBAプログラムに比べマイペースで進めることができそうですが、入学までのこの先1カ月は約3年ぶりにゆっくり休もうと思います。

学位記が届く~MBAプログラム修了後

12月に修了したIndiana University MBAプログラムですが、本日ようやく学位記が届きました。
当初はDHLで2カ月ほど掛かって届く予定でしたが、大学側で気を利かしていただきFedexで3日で届きました。
独特の書体で氏名、修了日に加え”Master of Business Administration”と学位名も記載されていて重みを感じます。2か月掛かったこともあって届くまで特に学位自体にそれ程意味は感じませんでしたが、実際に受け取ってみると受験からの5年間が終わったな~と感じます。